札幌が“0トップ”で福岡戦に臨む。コンサドーレ札幌は25日、札幌・宮の沢で戦術練習などを行った。前節徳島戦に1トップで出場したFW内村が、累積警告で2戦出場停止。石崎信弘監督(52)はW杯で決勝トーナメント進出を果たした岡田ジャパン同様、MF選手のみで構成した攻撃陣をチェック。J1昇格に浮足立つ相手を、新布陣で翻弄(ほんろう)する。

 練習に参加したフィールド選手はU-18三上、荒野を含めても13人。負傷者続出で、鈴木スカウト担当を入れて8対6の戦術練習ができる非常事態となった。石崎監督は前線のFW横野、上原をあえて起用せず、中盤から前を芳賀、上里、藤田、砂川、高木、三上とMF6人で構成した。

 高さのある横野、上原は途中からの切り札として温存し、0トップでボールを支配することを優先する。厳密には三上がユースではFW登録だが、トップチームでは主にMF。4-2-4ともいえる布陣に石崎監督は「(高木)純平とスナ(砂川)の2人はボールをうまく動かせるから」と説明した。

 前節徳島戦でボランチだった高木は、再度トップ下に戻るが「スナさんが顔を上げたときに裏のスペースを狙えれば」と、技巧派コンビで切り崩す構えだ。今季FW陣(三上除く)の得点は33点中3分の1に満たない10点。新布陣で得点力アップをもくろむ。【永野高輔】