<J1:川崎F1-1仙台>◇最終節◇4日◇ユアスタ

 過酷なJ1サバイバルを生き抜いた。仙台が川崎Fと1-1で引き分け、勝ち点1を獲得。自力で残留切符をつかみ取った。

 最終戦後、仙台のFW平瀬智行(33)とMF千葉直樹(33)の引退セレモニーが行われた。千葉は後半25分からMF永井と交代出場。大きな拍手に包まれて登場し、後半ロスタイムの同点劇に貢献した。「平瀬

 仙台に来てくれてありがとう」「15年間ありがとう

 俺達のMr.VEGALTA」-。横断幕が掲げられたピッチで胴上げされた。

 鹿島、横浜、神戸から仙台の地に来た平瀬。現役最後の試合はベンチだった。「15年間のいろんなことを思い起こしてしまい泣きそうになった。試合はあまり覚えていない(笑い)」。試合後は両親や号泣するマミ夫人の前で目を潤ませた。「泣かないと思っても涙が出てしまう。仙台で引退できてうれしい」。最後に「僕の背番号14を(鹿児島実の後輩FW)赤嶺に渡します」と後輩に託した。

 千葉は手紙をしたためてきた。東北学院中、高の監督だった壱岐氏や仙台の歴代社長からねぎらわれ仙台市から「賛辞の盾」を贈られた。だが「高校時代の僕を(市長が)見たら(賞を)取り消される」と笑った。背番号7については「とりあえず欠番はやめて」。96年のブランメル入団から一筋15年を締めくくり「お願いです。ベガルタを5年後、10年後も今と変わらず育ててください」と感謝した。