横浜が、ロシア1部トムの日本代表MF松井大輔(29)の獲得を目指していることが5日、分かった。この日帰国した松井に練習場を提供しクラブの熱意を伝えるつもりだ。

 クラブは、DF松田直樹(33)ら実績ある主力選手5人を戦力外とし、選手の大幅な入れ替えを示唆してきた。4日のリーグ最終戦後には嘉悦社長が、来季3位以内に入らなかった場合は辞任すると異例の“公約”など、巻き返しに必死だ。W杯南アフリカ大会カメルーン戦で先制点をアシストした松井に、決定力不足の現状打破を託す。

 松井はグルノーブルから9月にトムに期限付きで移籍し、レンタル期間は12月末で満了する。グルノーブルの保有権は12年夏まで残り、高額の移籍金が発生する。

 横浜はリーグ戦8位に終わり、サポーターに強い反発を受けながら、主力の戦力外通告に踏み切った。クラブ関係者は松井について「オファーを出すような段階にはない」と話すが、今オフは「世代交代」と「即戦力の確保」を掲げ補強に取り組む。松井に獲得オファーを出す可能性は高そうだ。