広州アジア大会U-21代表で名古屋入りが決まっている福岡大のFW永井謙佑(21)が15日、福岡との練習試合に出場した。無得点に終わったが大学生活の集大成となる全日本大学選手権(18日開幕、国立ほか)への最終調整を行った。

 J1昇格を決めた福岡相手とはいえ、思った攻撃が出せなかった。無得点に終わった永井の表情は厳しかった。「まずいですね。まだ攻めてないです」。得点王に輝き金メダルを獲得したアジア大会から約20日。大会中に痛めた左太もものはり治療を受け、ようやくチームに合流した状態だ。

 この日はトップ下のポジションもこなし、シュートを打つチャンスにもあえてパスを選択した局面もあった。「得点よりは自分でチャンスを作っていきたい。得点王は狙いません」。

 ストライカーとしての個人記録よりチームの勝利を最優先させる。

 昨年は初優勝へ王手をかけながら、アジア杯予選イエメン戦のため決勝戦は欠場。チームも準優勝に終わっただけに、最後の大会にかける意気込みは大きい。「大学最後なので後悔しないようにしたいです」。大学日本一を名古屋への手土産にする。【前田泰子】