コンサドーレ札幌が、J1横浜MF河合竜二(32)の獲得に動いていることが21日、分かった。本職はボランチながらも、身長183センチの高さを生かしたセンターバックも可能。DF石川直樹(25)の新潟への完全移籍が濃厚で、中盤のコントロール役兼DFの統率役として白羽の矢を立てた。主力の大量流出が確実な状況だけに「石崎札幌」を救う貴重な戦力となりそうだ。

 新たな守備の軸として、ベテランDFに照準を定めた。関係者は「はっきりとしたことは言えない」と明言は避けたが、既に条件面などを提示して正式にオファー。熊本など複数クラブとの争奪戦に名乗りを上げた。センターバックは藤山、吉弘、箕輪、堀田の4選手が今季限りで退団し、石川も移籍確実。守備陣の再構築の柱として、経験豊富な河合の獲得を目指す。

 高さや強さだけでなく、ラインコントロールやパスコースの読みにもたけている。今季は出場14試合にとどまったが、横浜では松田、中沢、栗原ら日本代表経験のある守備陣と定位置を争ってきた。精神的タフさも売りで、浦和を戦力外になった02年オフには合同トライアウトを受けて横浜入りした苦労人でもある。主将経験があり、性格的には親分肌。若手の教育係としても生きるタイプだ。

 チームは現在、ブラジルのメトロポリターノDFアマラウ・ロサ(28)の獲得に動いている。アマラウとのセンターバックコンビも可能だが、本職のボランチとしても期待できる。獲得が決まれば、来季J1昇格を目指す上でのキーパーソンになりそうだ。