来季J2に降格する東京から仙台に期限付き移籍していたFW赤嶺真吾(27)が、ベガルタ残留を決断したことが24日、分かった。今後、関係者に意思を伝え仙台側と条件面を詰めていく。来季の1ケタ順位を厳命されている仙台にとって、最高の“補強”となる。

 赤嶺は今年8月、リーグ12戦勝ちなしと不振にあえいでいた仙台に加入。手倉森監督と丹治強化部長が人脈を生かし、同9日夜の正式オファーから24時間以内に契約を締結。電光石火の獲得にこぎ着けた。合流3日目の14日G大阪戦で先発デビュー。中島と中原が相次いで骨折し、駒不足だったFWの新エースとして活躍。15試合4得点で7勝3分け5敗と勝ち越し、J1残留に導く救世主になった。

 チームメートから「こんなに短期間でフィットする人は初めて」と驚かれるなど、今季J1を経験した仙台のサッカーを底上げするため、赤嶺の慰留が大命題だった。鹿児島実の先輩FW平瀬の引退セレモニーで「背番号14を譲る」と後継者に指名され、サポーターの圧倒的支持を受けたことも残留の決め手になったとみられる。

 また、この日までに京都の元日本代表FW柳沢敦(33)の獲得も決定。柳沢から仙台関係者に「お世話になります」と連絡が入っており、近日中に発表される。