<高円宮杯U-18プレミアリーグ・イースト:静岡学園1-1流通経大柏>◇第7節◇1日◇静岡学園

 静岡学園がリーグ再開戦で、今季ホーム初の勝ち点を手にした。流通経大柏に先制を許したが、終盤の後半41分にMF名和太陽(3年)が、FKからのこぼれ球を頭で押し込み引き分けた。全国高校総体で対戦の可能性もある相手にペースを握るなど、成長が見えてきた。

 主将のMF渡辺隼(3年)がFKをゴール前へ送った。DF伊藤翼(3年)がGKと競って大きくはねたボールを、名和が体ごと押し込むように頭で合わせた。浦和ユースとの開幕戦で決勝点を決めて以来の得点。名和は「総体予選と東海総体を経験して、試合で緊張しなくなった」とホームでの勝ち点に笑顔。降りしきる雨の中、ピッチの太陽はゴールを照らしていた。

 この日はFW木部未嵐(3年)が出場停止のため、FW深瀬健也(3年)を1トップに、トップ下にFW米田隼也(2年)を配置した。FWが相手を背負うなどボールをキープしてできたタメを利用して、ボランチのMF柴田則幸(3年)が前へ上がる場面が多く見られた。渡辺は「連動した動きができるようになった」と話すように、シュート数で8-5、FKも27本を獲得するなど攻撃でリズムが生まれていた。

 3年連続出場の全国総体の組み合わせが決定した。初戦は四日市中央工と近大付(大阪第2)の勝者と対戦する。渡辺は「去年はシード校を倒して勝ち上がった。相手は1回戦ってくるから難しいと思う」と話した。昨年2回戦で滝川二を破り勢いに乗って準優勝。今年は目標とされる立場にある。「内容にこだわってレベルアップにつなげたい」と渡辺。厳しい戦いで個人もチームも成長した経験に裏打ちされた発言だ。

 リーグのライバルである流通経大柏、青森山田、旭川実は反対側のブロックに入った。名和は「決勝で流通経大柏とやりたいです」と決着を望んでいた。【加納慎也】