INAC神戸が日本初となる女子専用サッカー場の建設を計画していることが15日、分かった。場所は六甲アイランド(神戸市東灘区)で、収容規模数千人。クラブ関係者は「1年でも早く造りたい。うちの試合がない時は、高校などほかの女子チームが使えるようにしたい」と話している。

 六甲アイランドには来月中旬、INAC神戸が今後練習拠点として使う「神戸レディースフットボールセンター」がオープン予定。新スタジアム候補地は、クラブハウス(現在建設中)のある同センターから約200メートルと近く、隣にはプールなどがある総合型スポーツ施設もあり、関係者は「スタジアムができれば足を運ぶ人も増えて地域の活性化にもつながる」と話す。

 またスタジアム名について、開場当初はネーミングライツを売却して収入とする予定。運営が安定した後は、クラブや女子サッカー界への貢献度が高い選手の名前をスタジアム名にするプランも浮上しており、日本代表歴代最多の81得点を挙げているMF沢の名を冠にした「沢穂希スタジアム」となる可能性も十分ある。

 建設には約1年を要するため、スタジアムの完成は最短でも14年以降となる見込み。建設候補地は現在神戸市が所有していることから、神戸市などの行政や兵庫県サッカー協会などと話し合い、実現化を進めていくことになりそうだ。

 ◆女子クラブのスタジアム

 なでしこリーグでは、日テレ、浦和、新潟、千葉などクラブが男女ともにチームを運営しているクラブでは、男子の本拠地を女子も併用することが多く、女子単独のクラブは地元の陸上競技場を本拠地とするケースが多い。INAC神戸はヴィッセル神戸とともにホームズスタジアムを本拠地としているが、ホームゲームの日程が重なった時は別の都市で開催するなどしている。