なでしこリーグの日テレFW永里亜紗乃(24)が30日、かねて希望だった海外移籍を決めた。姉・大儀見優季の所属するドイツ1部ポツダムと今季終了まで半年の契約を結んだ。日本人姉妹が海外の同一チームでプレーするのは初。東京・稲城市にあるクラブハウスで会見した永里は「姉と一緒に試合に出たい。2人で2トップ?

 システムが2トップじゃないんで」と笑わせた。

 昨年、今年と1月にポツダムの練習に参加。当たりの強さなどで満足なプレーができず、前にも増して海外志向が強まったという。前日29日の夜は“交渉役”を務める大儀見からの電話を待っている間に眠りに落ちた。朝に姉からの着信を発見し、連絡すると「そういうことだから、日本食持ってきてね」と移籍交渉がまとまったことを伝えられたという。

 最終目標はなでしこジャパン定着。それにはクラブで実績を積む必要がある。姉は現在、リーグ最多の12得点だが、永里は「まずは出場するのが目標。私はそこまでストライカーじゃない。姉に点を取らせたいというのはあります」とアシストでもアピールする。パスポートの有効期限が4月だったため、更新手続き後に渡独する。【千葉修宏】

 ◆永里亜紗乃(ながさと・あさの)1989年(平元)1月24日、神奈川県厚木市出身。小1でサッカーを始め、中学で日テレ下部メニーナ入団。07年ベレーザ昇格。なでしこリーグ90試合出場、39得点。なでしこジャパン4試合出場。165センチ、58キロ