なでしこリーグの攻略法、教えます!?

 仙台レディースの新加入選手会見が30日、仙台市内で行われた。INAC神戸から加入したMF高良亮子(22)は、リーグ連覇など数々のタイトル獲得に貢献。中盤からセンターバックまで器用にこなし、昇格1年目のチームに貴重な存在になりそうだ。

 常勝軍団での経験を生かす。仙台の一員となった高良は「INACを苦しめて勝ちたい」と決意を新たにした。09年から4シーズン在籍しただけに「仲がいい選手はたくさんいるけど、サッカーとプライベートは別」とキッパリ。千葉泰伸監督(41)が「旋風を巻き起こしたい」という今季、2年連続で無敗優勝した最大の壁を破るためにも、心強い戦力が加わった。

 「INACが強いことは、自分が一番よく知っている」。レベルの高い定位置争いを経験した高良の言葉には重みがあった。U-19(19歳以下)日本代表の経験があっても、チームメートにはMF澤やFW川澄ら、なでしこジャパンの主力がズラリ。ベンチ入りできない試合も多かった。MF登録ながら昨季は主に左サイドバックでの起用。展開次第ではセンターバックにも入って出場機会をつかんだ。新天地でも競争が待っているが「さらに成長して、全試合に出場したい」と自信を見せる。

 INAC神戸の星川前監督は、対戦相手の分析を徹底して行っていた。高良も当然、各チームの弱点はわかっている。実際にプレーを見た千葉監督が獲得を熱望した22歳は「ベガルタが勝つために(経験を)見せていきたい」と力強く言った。体に染みこんだ勝者のメンタリティーを伝え、古巣からトップの座を奪い取ってみせる。【鹿野雄太】

 ◆高良亮子(たから・りょうこ)1990年(平2)4月9日、沖縄県生まれ。那覇・小禄南小ではFC南に所属し全国大会に出場。中学から神村学園に進学。神村学園高卒業後の09年にINAC神戸に入団。1年目からリーグ戦12試合に出場し、U-19日本代表にも選ばれた。なでしこリーグ通算41試合2得点。好きな選手はバルセロナMFイニエスタ。158センチ、51キロ。