<プレナスなでしこリーグ:INAC神戸4-0吉備国際大>◇第17節◇2日◇ノエスタ

 今季史上初の4冠を狙うINAC神戸に黄信号がともった。大黒柱のMF澤穂希(35)が前半途中に右足首を負傷し交代。神戸市内の病院で検査し、右足首関節靱帯(じんたい)損傷で全治4~6週間と診断された。既にリーグ杯とリーグ戦の2冠をつかんだが、澤の復帰が遅れれば残り2冠獲得に暗雲が漂う。試合は吉備国際大に大勝した。

 前半24分にアクシデントが起きた。MF澤が自陣で競り合いになり、前に倒れ込んだ。担架で運ばれて同28分に交代。会場は一時騒然となった。澤は神戸市内の病院で検査を受け、右足首関節靱帯損傷で全治4~6週間と診断された。チームは今季リーグ杯、リーグ戦と既に2冠を達成。しかし目標はあくまで4冠だ。残り2冠の国際女子クラブ選手権と皇后杯の初戦を12月4、11日に控える。澤の復帰が遅れれば当然、チームに影響が出てくる。

 この日のホーム最終戦で、今季初得点を挙げた19歳のFW京川は「澤さんは、なくてはならない存在」と不安な様子を見せた。今季10得点目を挙げたFW川澄主将は「いつどこで誰が出ても大丈夫という準備をしておくべき」と冷静に受け止めた。3連覇を決めたリーグ戦は残り1試合。澤不在の状況で、さらなる底上げが求められる。【辻敦子】