頼れる「モンテ戦士」が帰ってきた。山形FW古橋達弥(30)が9日、昨年10月に行った両ひざの手術から復活し、全体練習に合流した。接触プレーのないシュートや攻撃練習に参加し、約半年ぶりの仲間との「サッカー」を楽しんだ。「けがの怖さもなくやれた」。5月の実戦復帰を視野に入れ、ペースを上げる。

 5日の開幕戦で川崎Fに0-2と完敗したチームには、願ってもない復帰となった。小林監督も「シュートは(試合で)入りそうな雰囲気だった。競争も激しくなっていい」と完調を心待ちにする。「4-3-3」ではトップ下か、左右のウイングでの起用が予想される。「出るならどこでもやる。でも、できるだけ前でプレーしたい気持ちはある」。J1通算28点はチーム最多。「ゴールハンター」らしい発言を残した。

 リハビリは山本トレーナーとの二人三脚で乗り越えた。1月27日のグアムキャンプ開始から約1カ月半は、チーム唯一の別調整。山本トレーナーが「とにかく飽きさせないことを重視した」と連日遅くまで考えた約100種類のメニューをこなした。古橋は「やらないと帰らせてくれないんで」と苦笑いするが、支えてくれた人のためにも奮起を誓った。

 古橋合流を刺激に、チームは12日のアウェー新潟戦(東北電力ス)に今季初勝利を懸ける。【湯浅知彦】