鹿島MF小笠原満男(31)が3日、茨城・鹿嶋市内のクラブハウスで、茨城県産の野菜を、クラブハウスやグラウンドの一部で販売する「青空市場」構想を明かした。「原発事故の影響で農家の方々も風評被害に遭っている。例えばクラブハウスで青空市場をやって安全性を伝えるとか、選手も手助けができれば。何か貢献することがあると思う」と話した。茨城県では暫定基準値以上の放射性物質が検出されたホウレンソウ、かき菜、パセリが出荷停止。他の農作物も値崩れが起きるなど、風評被害が出ている。

 東日本大震災で被災した岩手出身の小笠原は、クラブが活動休止した15日以降、岩手県内の避難所5カ所を訪問。鹿島のメンバーや東北出身Jリーガーを中心に、衣類やサッカー用具などを被災地に届けるなど支援してきた。一方で被災したクラブの本拠地茨城県についても、「何か貢献したい」と話していた。

 鹿島は3月30日、J2水戸、茨城県サッカー協会と「茨城県復興」をテーマとした「WITH

 HOPEプロジェクト」を立ち上げた。既に選手たちが県内被災者を訪問して交流するなどの活動を行っている。小笠原は「そのプロジェクトを通じてできないかな。知恵を出せば、いろんな貢献ができると思う」と、今後も積極的に取り組む構えを見せた。【塩谷正人】