“肥ゴール”は肥後男がこじ開ける。J2札幌は今日8日、アウェーで熊本と対戦する。2戦連続ベンチ入りが濃厚なMF岡本賢明(22)にとって故郷熊本で臨む3度目のリーグ戦。札幌は過去、熊本でのリーグ3戦無得点と相性が悪いだけに、得点した試合は無敗を誇る背番号17番の“ふるさと1号”で、406日ぶり2連勝を呼び込む。

 7日の紅白戦で岡本は控え組ながらトップ下に入りドリブル、パスで攻撃のリズムをつくった。初出場した前節草津戦は後半44分に、左サイドから決定的シュートを放ったがGKの好守に阻まれた。故郷で臨む一戦に向け「今度こそしっかりチャンスを決めきりたい」と意気込んだ。

 熊本戦は祖父母、両親と姉がスタンド観戦する。実は熊本でリーグ戦に出場したのは、ケガなどもあり昨年5月2日の対戦のみ。終盤11分間の出場でシュートゼロ、チームはスコアレスドローに終わった。岡本自身も相性が悪く「家族の前で結果を出し、勝利に貢献したい」と“ふるさと苦手病”克服の1発を誓った。

 先発ではないが石崎監督も「岡本と砂川は、残しておきたいからね」とジョーカー役として期待している。リーグ戦で得点した試合は6勝2分け。決めれば負けないムードメーカーが、人生初の凱旋(がいせん)弾を決めにいく。【永野高輔】