札幌の「T2」が高さで堅い鳥取守備陣を破壊する。J2札幌は今日15日、札幌ドームで鳥取と対戦する。DF山下達也(23)は6戦連続先発、チアゴ(27)は途中出場が濃厚。鳥取はリーグトップタイの5戦2失点と堅守だが、4日草津戦で初勝利に貢献したヘディング“2トップ”がゴールをこじ開ける。

 山下は14日の前日調整後「チャンスがあれば自分で決めてチームを勢いづけたい」と言った。チアゴも「(元ブラジル代表)アドリアーノみたいに決めるさ」と互いに初得点を誓った。山下は4日の草津戦で宮沢のロスタイム弾を演出。チアゴも後半42分にファウルで取り消しとなったが幻ヘッドで盛り上げた。ドーム劇場の2脇役が今度は主役の座を狙う。

 主将の河合は2人について「山下の高さはJ1でも十分通用する。チアゴの強さに勝てる選手もなかなかいない」と言った。前回昇格の07年もDF曽田がチーム3位の7得点と奮闘。セットプレーに強い曽田、池内のDFコンビの計9得点が、リーグ7位(66点)の地味な攻撃陣を支えた。攻撃に絶対的タレントがいない今、2人の空中戦に磨きをかけることも不可欠だ。

 現在、札幌はJ最低の1得点と苦しんでいる。攻め手を欠いたときに頼りになるのは1発で流れを変えられるセットプレー。ダブルタワー爆発で連敗を阻止する。【永野高輔】