浦和は、福岡戦(22日・埼玉)で今季一番の大勝負に出る。ペトロビッチ監督(45)は21日、「4人のメンバーに大きな変更がある。チームの中がよりいっそうパワーのある形になり、力強い変化になる」と明らかにした。ここまで1勝5敗5引き分けで、現在リーグ16位。J2降格圏内から、なんとしてでもはい上がる。

 やるべきことは、すべてやり尽くした。選手間ミーティングを行い、監督とスタッフでミーティングを行い、意思疎通をはかった。1-3で惨敗した清水戦から中3日。そのうち2日間で非公開練習を行い、システムや選手起用については煙幕を張ってきた。

 チームの窮地を救うのは、MF山田直輝(20)だ。スタメン出場は、10年7月18日アウェーG大阪戦以来。ホームでは09年最終節の12月5日鹿島戦以来564日ぶりになる。広島戦で今季初出場し、コンディションの良さをアピールしていた。「持ち味を出して、勝利のためにがむしゃらにやる。内容が良ければ結果はついてくると思う。でも、内容が良くて負けは良くない」と、結果にこだわる。

 フレッシュな顔ぶれが、ピッチに並ぶ。ペトロビッチ監督は「若い選手、Jリーグでの経験が少ない選手も入っている」と、含み笑い。高卒ルーキーのMF小島秀仁(19)も、プロ初出場となるスタメンが濃厚だ。スタメンを入れ替える大手術を決断したところに、ペトロビッチ監督のこの試合にかける背水の陣の決意が見える。【保坂恭子】