<J1:G大阪5-3広島>◇第18節◇26日◇万博

 本拠地万博が一瞬、静まり返った。G大阪のMF遠藤保仁(31)が、初のリーグ戦3戦連発を決めた。前半34分。二川からロングボールを受けると、絶妙なトラップで足元にピタリとボールを置く。一連の動作でDFをかわし、右足を振り抜くとボールは一直線にゴールへ吸い込まれた。技術と、判断力と、正確なシュート力-。センスのすべてが凝縮されたゴールだった。

 うれしいはずなのに、あえて素っ気なく言った。

 「3戦連発したことがあるかは、分からないっすね。別に興味ないんで…。覚えてもいないっすね。ああいう場所から、しっかり決めていければ、それでいい。1-0でも、5-4でも、勝ちは勝ちなので」。

 31歳になっても、衰えるどころか、成長が止まらない。前半3分にはFKから中沢の先制弾、後半33分にも佐々木の得点をアシストした。ほとんどの攻撃が遠藤を経由した。1得点2アシスト。今季最多5得点の中心は遠藤だった。西野監督が「自分の持っている力を、さらに引き出している」とため息をつく活躍だ。

 3戦連発の遠藤に導かれ、チームも3連勝。頂上が見えてきた。【益子浩一】