J2札幌DF岡山一成(33)がJリーグでは3年ぶりに先発する可能性が出てきた。29日、札幌・宮の沢で行われた紅白戦では、先発組のセンターバックでプレー。明日31日岐阜戦での抜てきが急浮上した。フィールドプレーヤーではチーム最長身の187センチ。ニューパワーの高さを生かし連敗を阻止する。

 この日の紅白戦では、ハイボールを何度もはじき返した。途中出場した23日の千葉戦は0-2と完敗しただけに「今度チャンスをもらえたら何としてもチームの勝利に貢献したい」と意気込んだ。起用した石崎監督も「守備はまだ分からんが、高さは魅力だよね」と振り返った。

 負けられない理由がある。明日31日の岐阜戦には知人を介して、道内に一時避難している東北地方の被災者約150人を招く。「大変な中、来てくれる人たちに楽しい思いをしてもらいたい」。08年まで仙台に在籍した縁もあり、宮城県内でボランティア活動に従事した。今、できることを札幌でも実践していく。

 先発出場となればJでは仙台時代の08年11月22日横浜FC戦以来、981日ぶりとなる。「出られたら90分戦い抜く。試合に出るためにここにきたのだから」。3クラブで昇格を経験した“請負人”が11年ぶり厚別4連勝を呼び込む。【永野高輔】