<J1:磐田1-2G大阪>◇第19節◇30日◇ヤマハ

 「日本の心臓」から2発!

 G大阪のMF遠藤保仁(31)が、全2得点を演出した。敵地で磐田に勝利し、2連勝で暫定3位。遠藤は前半26分にFKから先制弾を導くと、同点の後半28分にも決勝弾の起点になった。苦戦しながらも大黒柱が奮闘した。明日8月1日からの日本代表候補合宿(札幌)は休養優先で免除。8月からのリーグ戦、さらに日本代表として臨むW杯アジア予選に向け「心臓」を休める。

 勝利の安堵(あんど)感と、やっと休める開放感…。遠藤はスッキリした表情で、試合後のロッカールームから出てきた。全2得点に絡む活躍で2連勝。優勝争いに踏みとどまり、精神的にも安心して体を休めることができるからだろう。

 「やっぱり、休む時は休みたい。サッカーのことは考えないようにします。いい休養にしたい」。

 7月の過密日程を4勝2分け1敗で終えた。当初は9月初旬のW杯アジア予選後まで約1カ月半も無休の可能性があったが、明日8月1日からの日本代表候補合宿が免除となり、2連休がもらえる。この日は前半26分に得意のFKからDF中沢の先制弾を演出。同点に追いつかれた後半28分にも右サイドの佐々木へ展開し、自らゴール前へ飛び込んでFWラフィーニャの決勝弾を呼び込んだ。

 いつものように攻守で奮闘し2連勝。1試合消化の多い首位横浜とは、勝ち点4差3位で射程圏につける。

 「引き分けてもおかしくない試合。勝ち切れたのは、勝利への意欲が相手より勝ったからでしょう。極力、相手のペースにはならないようにやった」。

 05年以来のリーグ制覇を目指し、8月からの後半戦に臨む。代表では韓国戦(10日、札幌)をへて、いよいよ9月から14年W杯ブラジル大会のアジア予選が始まる。つかの間の夏休みで英気を養いまた突っ走る。

 「子供をどこかに連れて行きたい。夏休みだし、混んでいるでしょうけど」。

 勝利の余韻に浸りながら、ちょっとだけパパの顔を見せた。【益子浩一】