清武の代表戦出場は無理!

 右太もも筋挫傷を抱えながら日本代表に選出されたMF清武弘嗣(21=C大阪)が、10月の代表戦2試合とも欠場する可能性が浮上した。9月30日、所属するC大阪のレビークルピ監督(58)が、7日ベトナム戦(ホームズ)と同11日のW杯予選タジキスタン戦(長居)ともに出場困難との見解を示した。

 やはり、清武の代表戦出場は難しい状態だった。この日、C大阪のレビークルピ監督が、10月の代表戦2試合ともに出場困難との見通しを淡々と明かした。

 「代表に行っても(2戦とも)試合には出られない。招集がかかっているから、本人は(代表に)行かなければならない。だが(クラブに)帰ってくることになるかも知れない」

 同監督は「若い選手は試合に出て鍛えられる」という考えの持ち主でもある。かつて香川真司(現ドルトムント)が在籍した時も、代表の海外遠征から帰国した日にリーグ戦に起用した。決して清武の代表招集に難色を示しているわけではない。冷静な判断として、前日29日の再検査で右太もも内転筋挫傷・血腫で全治2週間と診断された清武の「代表戦出場は困難」との見解を示しているのだ。

 清武は故障を抱えながら27日のACL準々決勝・全北現代戦(アウェー)に強行出場し、状態を悪化させた。攻撃の柱となる本田圭佑(CSKAモスクワ)が右膝手術で長期離脱しているとはいえ、前日29日の代表発表時に強行招集されたのは協会側の認識不足もある。レビークルピ監督は、冷静な口調で続けた。

 「代表のドクターの判断によるが、2週間という期間は試合はできない。それはセレッソにいても同じで、ナビスコ杯(9日)の出場もかなり難しい。治療だけをしに代表に行くことになる」

 この日、清武は室内でのリハビリ後は帽子を目深にかぶり「お疲れさまです」とだけ言い残して雨の駐車場へ消えた。A代表だけでなく、五輪代表でも主力。無理に代表戦出場にこだわれば、長期離脱につながる。【益子浩一】