元日本代表MFの中田英寿氏(36)が27日、神奈川・平塚市のBMWスタジアムで古巣湘南のクラブ創立20周年記念試合に出場した。試合後は珍しく熱弁を振るい、湘南の現役選手を「おとなしい。真面目なプレーが多い」とバッサリ。最近はJ1とJ2を行き来する古巣の躍進を願い、ヒデ流の辛口エールを送った。

 中田氏は元日本代表DFの名良橋氏やベッチーニョ氏らOBとともに、現役時代にタイムスリップ。代名詞のキラーパスを繰り出せば、ゴールのわずか右上にそれるFKも見せた。ただ最近10年、J1とJ2の昇降格を繰り返す古巣の低迷ぶりが気がかりだった。珍しく報道陣を前に「いい選手はいるけど、少しおとなしいかな。真面目なプレーが多い。何をやり出すか分からない選手が出てくると、日本のサッカーももっと盛り上がると思う」。

 試合中、MF高山からスライディングタックルを受けて倒れたが、笑顔で立ち上がった。果敢にボールを奪いに来た後輩の姿勢がうれしかったようだ。中田氏は「代表選手が多いクラブが人気になるとは一概には言えない。アイデアのあるプレーをする選手が増えると、見ている方も楽しくなる」。リーグ人気はJリーガー自身で変えられる、と主張した。【由本裕貴】