仙台のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)対策が本格化してきた。30日、宮崎・延岡での第2次キャンプ2日目の練習では、全員にヘディング特訓を課した。ハイボールをひたすら強く、大きくはね返す繰り返し。手倉森誠監督(45)がその意図を「アジアで戦うには、ロングボールの競り合いを覚悟して、絶対に身につけておかないといけないスキル」と説明する。フィジカルで勝るアジア勢のパワープレーに屈してきた近年のJクラブ。その二の舞いにはならないという、決意の表れでもあった。

 仙台もつないで崩すスタイルを理想としながら、昨季は時として、中原投入を合図に放り込むサッカーへ切り替えて流れを変えてきた。「Jでも、空中戦に強い鳥栖が昨年(5位と)躍進してみせた」と、国内のライバル対策としても有効とみている。自身も鹿島での現役時代にひたすら量をこなして自信をつけたというヘディング。2月26日の初戦まで1カ月を切り、ACL攻略へ指揮官の腕の見せどころとなる。【亀山泰宏】