<J1:大分2-3鹿島>◇第6節◇13日◇大銀ド

 鹿島はエースが試合を決めた。2-2の後半45分。FKのこぼれ球を途中出場のFW大迫勇也(22)が左足を鋭く振り抜き、決着をつけた。「同点の場面で使ってもらって、勝ちに行く状況でゴールを決められてよかった」。3月23日のナビスコ杯(対東京)で右足かかとを裂傷。復帰後の公式戦3試合目で今季3点目を挙げ、チームを公式戦4連勝に導いた。

 離脱中、悲愴(ひそう)感はなかった。トレーニングを回避したある日、MF遠藤から「サボったら罰金だぞ」と冗談を投げかけられると「足、やっちゃったんで今回だけは見逃してください」と笑顔で返した。負傷前は公式戦4戦3発。結果が出ていることが支えだ。「コンディションを上げていけば、もっと取れる」。“試運転”でもゴールを奪えることは証明した。完全復活すれば、怖いものはない。【湯浅知彦】