<ナビスコ杯:鹿島1-0名古屋>◇1次リーグ◇24日◇カシマ

 鹿島はFWジュニーニョ(35)が大会歴代1位タイとなる通算26点目を決めて1-0で名古屋に勝利し、B組首位に浮上した。

 鹿島はジュニーニョのメモリアルゴールで決着をつけた。前半23分、中央のFW大迫からペナルティーエリア付近でパスを受けると、右足でシュート。ゴール右隅に突き刺さった。「大迫からいいパスが来たので、あとは蹴るだけだった」。ナビスコ杯通算26点目は、元日本代表FW中山雅史に並ぶ歴代1位タイ。「素直にうれしい。長くやってきていろんな人に支えられた結果」と周囲への感謝の言葉を口にした。

 来日11年目。「日本は子どもが夜に街を出歩いても、危険なことが少ない。(母国の)ブラジルではそうはいかない。本当に安心して暮らせる」。家族のことも考え、Jリーグでのプレーを重視してきた。「日本の人に好かれるような選手になること。それが長く活躍する秘訣(ひけつ)」と明かすように、ファンとの触れ合いも欠かさない。

 昨オフ、フロント陣はドゥトラとジュニーニョのどちらをチームに残すかで悩んだ。結果、推進力では劣るが、攻撃力に加えて献身的な守備も魅力のジュニーニョに懸けた。遅ればせながら今季初ゴールで同大会3連勝。試合のなかったC大阪を抜いてB組の首位に浮上した。「目標はここではない。地に足をつけて戦っていく」。頼れる助っ人の目には、3連覇しか映っていない。【湯浅知彦】