<J2:G大阪2-0徳島>◇第21節◇29日◇万博

 G大阪が1年でのJ1復帰へ“確約ターン”した。ホームで徳島に快勝し首位をキープ。13勝7分け1敗の勝ち点46で前半戦の計21試合を終え、目標にする同90とJ2優勝へ順調な結果を残した。コンフェデ杯から帰国したばかりの遠藤&今野の代表勢を温存しながら、J1返り咲きへ視界良好だ。

 もう視界を遮るものはない。G大阪が思惑通りに勝ち点を重ね、リーグ半分となる21試合を終えた。長谷川健太監督(47)が掲げた開幕前の目標は、勝ち点90の独走優勝。理想的な同46の首位で折り返したことで、指揮官の表情も緩んだ。

 「(前半戦で勝ち点)45という目標を達成できたのは、選手の頑張りがあってこそ。代表選手がいない(約1カ月の)中で、4勝1分けという結果を残せたことが、達成の原動力になったと思う」

 代表から戻ったばかりの遠藤と今野は、疲労を考慮してスタンドから観戦した。2人が不在の約1カ月間は無傷。しかもこの日は、今月限りで退団するFWレアンドロとMF家長の2人も累積警告で出場停止。実質主力4人を欠きながら、シュート6本の省エネで勝利をつかんだ。代役として今季2度目の先発で2点目を挙げたFW平井は、足がつるまで奮闘し「サッカー人生で初めて試合中に足がつった。不本意すぎます」と苦笑い。1得点1アシストのMFパウリーニョも「これからも昇格へ全力を注ぎたい」と約束した。

 実りの“夏”を迎える。中3日で迎える7月3日岐阜戦(敵地)から代表コンビが戻ってくる。さらに移籍の登録が開く7月下旬にはドイツ1部ホッフェンハイムから復帰した元日本代表MF宇佐美、新エース候補のブラジル人FWロチャが加わる。故障離脱から約2カ月ぶりに復帰したDF岩下は「後半戦はもっともっと突き放す。来年(J1で)勝つために下積みをする」と宣言。この勢いのまま、ぶっちぎりでJ2を制覇する。【益子浩一】

 ◆J1昇格

 昨季からJ2の1、2位が無条件で昇格し、3~6位までがプレーオフで昇格の残り1枠を争う制度が導入された。今季と同じ42試合で争った昨季は甲府が勝ち点86で独走優勝、湘南が同75で2位。08年広島も同じ試合数で同100を記録して優勝した。G大阪が目標にする同90を達成すれば2位以内の自動昇格は確実視される。ちなみに38試合だった一昨年は東京が同77で優勝、鳥栖が同69で2位、札幌が同68で3位に入りJ1昇格を果たした。