清水は1日、次節アウェー新潟戦(3日)に向けて完全非公開で調整を行った。韓国Kリーグの水原三星から獲得したFWラドンチッチ(30)が合流。アフシン・ゴトビ監督(49)は「彼は必要な選手。ゆっくりチームに合わせていくのが理想だが、我々にそこまでの余裕はない」と、いきなりの先発起用を示唆した。

 練習後の会見でラドンチッチは、まず「コンニチワ」と日本語であいさつ。さらに、6月26日に行われたKリーグ全北現代戦では途中出場ながら2得点を記録しており「数日体を動かさなかった期間はあったが、体調はすごく良い。試合をするのが楽しみ」と、好コンディションを強調した。この日は、初日から約1時間のフルメニューをこなしたようだ。

 チーム最多4得点のFWバレー(31)が、中国スーパーリーグの天津泰達に移籍した。前節東京戦では決定力を欠き、ホームで7試合ぶりの無得点。引き分けに終わり、順位も13位まで後退した。

 同試合をスタンドから観戦したラドンチッチは「全員がハードワークをしていて良いチーム。ただ、最後のフィニッシュの部分では経験不足が出ていた」と印象を語り、最後は「空中戦には自信がある。チームの勝利のために自分もハードワークをしたい。その中で多くの得点を取って、清水に感謝を示したい」と、力強い言葉を並べた。【前田和哉】

 ◆ラドンチッチ

 本名ジェナン・ラドンチッチ。1983年8月2日、モンテネグロ生まれ。00年にセルビアでプロデビュー。04年に韓国Kリーグ仁川FCに移籍。その後は城南一和や水原三星などでプレー、Kリーグ通算223試合66得点。07年には半年間だけJ1甲府に在籍し、9試合で1得点を挙げた。03年セルビアモンテネグロU-19代表。10年アジアチャンピオンズリーグ優勝。左利き。192センチ、89キロ。