<J1:川崎F0-1鳥栖>◇第26節◇21日◇等々力

 鳥栖が、敵地で残留に向けて貴重な勝ち点3をつかみ取った。今季J1最多50得点を誇る川崎Fを完封。16得点のエースFW豊田を出場停止で欠く中、MF金井の決勝点を堅い守備で守りきり、尹晶煥監督(40)は「この状況で素晴らしい結果を出した選手に感謝したい」と笑みを浮かべた。

 作戦が的中した。川崎Fの自慢とするパスワークを封じるため自陣中央のスペースをなくし、得点源のFW大久保への縦パスを入れさせなかった。「相手の最後の崩しは真ん中と思っていた」とDF菊地が振り返るように、J1トップの破壊力を完全に封じた。

 堅守が復活した。昇格1年目の昨季の5位躍進を支えた1試合平均1・25失点の守備が、今季の前半戦はJ1ワーストの40失点、1試合平均2・35失点と崩壊。だが、日本代表招集歴を誇るGK林、経験豊富なDF菊地を補強し、後半戦は9戦10失点、1試合平均1・1失点と再建した。現在6戦不敗(5勝1分け)。降格圏の16位湘南との勝ち点差10もキープし、残留へ加速している。【菅家大輔】