J2札幌の野々村芳和社長(41)が、ベトナム人FWレ・コン・ビン(27)に“日本流コメント術”を指南する。22日の長崎戦でJ1号を決めるも、質問に対する回答時間が長く、テレビの放送時間内に要旨が収まりきらないことを懸念。昨年までテレビ解説者を務めるなど、コメントのプロとして培った才能を生かし、ビンの意思が広く発信できるようサポートする。

 わかりやすく端的に伝える。それが野々村流だ。同社長はビンのコメントに関して「少し長い。言いたいことを10秒以内でまとめられるように。テレビの編集作業に差し支えが出てしまうので、しっかり教えたい」と話した。昨年までスカパー!の人気解説者を務めた同社長が直々に、日本流メディア対応を指導する。

 実際、長崎戦での初ゴール後、テレビ局の質問に約30秒以上かけて答えた場面があった。道内局の制作スタッフは「得点の感想は10秒で収まったが、ユニホームを脱いだ思いなどは長くて編集が難しかった。1つのコメントで7、8秒が理想」と話す。今後2点目の可能性もあるだけに“英雄”の言葉が適切に伝わるよう、クラブとしてアドバイスしていく。