浦和DF槙野智章(26)が、柏とのナビスコ杯決勝(11月2日、国立)へ向けて身支度を整えた。テレビで生中継される大一番を意識し、29日に髪を切って、30日の練習に参加した。チケットが即日完売した決勝は、「大好物」と自任する注目の一戦。攻撃サッカーを貫き、浦和にとって10年ぶりのナビスコ杯優勝を決める。

 攻撃サッカーを貫き、派手な試合で勝つ。ナビスコ杯決勝はフジテレビでの生中継が恒例。3日後の大一番に合わせて、髪を切った槙野は言う。「決勝は生中継ですからね。目立てるのはいい。ミスしても逆に目立ちますけどね。サッカーを知らない人にも『いいサッカーだな』と思ってもらえて、浦和のようなチームがあることを知ってもらえるいい機会だと思う。(美容室の)料金は言えません」。これまでのツーブロック七三を全体的に短くし、ラインも入れ、ワイルドさを増した。

 2週連続の柏との対戦にも自信を持つ。「立ち上がりから攻撃を仕掛けていく。自分たちのサッカーは受け身ではない。ゲームをコントロールしたい」。槙野が2得点に絡んだ27日の試合(2-1)を踏まえ、柏が対策を練ってくるのは間違いない。「メンバーも替わるし勝ち負けは参考にならない」と直前の白星にも緩みはない。

 浦和の決勝進出は11年以来2年ぶり。槙野個人としては広島時代の10年以来、3年ぶりだ。当時は延長前半にFKを決めたが、同後半にPKを止められ3-5で涙した。「2位で終わるのが一番悔しい。あの時の、そしてレッズとしては11年の忘れ物を取りに行きたい」と準備を整える。

 決勝のチケットは即日完売。「国立の満員て何人?

 6万?

 5万?」。当日は晴天の予報で満員は確実。「大好物です」と言う大舞台。注目が高まれば高まるほど、力を発揮する槙野が頂点へ導く。【高橋悟史】