磐田は4日、磐田市内で、10日のアウェー鳥栖戦に向け練習を行った。残留には残り4試合全勝が最低条件。この日は祝日で、大勢の子供たちが駆けつける中、DF安田理大(25)は「応援してくれる子供たちの期待に応えなあかん。勝ち点3の結果で返さなければ」と誓った。

 次節の相手はセットプレーに強い鳥栖。川崎F戦、清水戦とセットプレーからの失点が続き、DF安田は「緊迫した試合ではセットプレーが武器になるし逆にそれでやられたりする。メンバーも鳥栖に劣っていない。自分たちも相手の何倍も走って、数センチの単位で(競り合いに)負けないようにしたい」と話した。

 運気も上がっている。DF駒野友一(32)のおごりで自販機で飲料を買った際、1回ボタンを押したら一気に10本も落ちてきた。「ほんまの『10倍返し』。コマちゃんもビックリしてた。徐々に運は向いてきたと思ってます。ただ単に、自販機が故障していただけだと思うけど」と、笑わせた。

 プロ野球日本シリーズを見て、楽天の星野監督(66)が試合後「被災者のみなさんを癒やしてあげられたら」と口にした言葉に感銘を受けた。ラジオ局スタッフに、小学生から「僕はまだ、スタジアムでジュビロが勝った姿を見たことがありません。見たいです」とのはがきが届いたことを聞き「『癒やしてあげたい』との言葉に自分も心からそう思った。ほんま、子供たちの期待に応えなあかん。次は絶対に勝つわ」とさらに闘志を燃やした。

 セットプレーは「止まったボールから五分五分の力でスタート」と考えている。「そこでの失点は、マークで負けたということ。そこはサボらないようにやっていきたい」。粘り強くアグレッシブに戦い、応援する子供に癒やしを与えるつもりだ。【岩田千代巳】