J1復帰を決めたJ2G大阪が、長谷川健太監督(48)に来季続投を正式に要請した。8日、大阪・吹田市内のクラブハウスで、野呂輝久社長が同監督に伝えた。今季から就任し、今月3日の熊本戦で公約通り1年での昇格を達成。来年1月31日までの1年契約のため、クラブ側は契約延長のオプションを行使した。これによりJ1に舞台を戻す来季も指揮を執ることが内定した。

 続投は既定路線だったものの、これまでは昇格が決まっていなかったこともあり、正式要請には至っていなかった。来季は常勝クラブ復活への第1歩。昇格1年目での優勝争い参戦と、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得が目標になる。この日、長谷川監督は「そういう(復活への)期待は感じている。1年でチームを作るのは簡単ではなかったが(来季以降は)非常に楽しみです」と熱い胸の内を明かした。今後は補強などの話し合いを、強化部とすり合わせていく方向になる。

 2年目となる来季に弾みを付けるためにも、優勝で今季を締めくくる。残り3戦で2位神戸と勝ち点1差の首位。G大阪はこれまで08年ACL優勝を筆頭に、J1リーグ戦、ナビスコ杯、天皇杯など主要タイトルを獲得しており、J2も制覇すれば史上初の総ナメになる。明日10日には3位京都と対戦(西京極)する同監督は「ここまで来たら(優勝は)狙うべきもの。選手もタフになってきている」と自信をみなぎらせた。

 クラブ側は「この基盤を長く積み上げていきたい」との方針を持つ。一昨年まで10年間委ねた西野体制のように「健太ガンバ」は長期政権になる可能性が高い。