清水は15日、今日16日にホームで行われる天皇杯4回戦の仙台戦に向けて約1時間の調整を行った。5月の対戦時にリーグ初得点を記録したMF河井陽介(24)は、同じ日に全国高校選手権県大会決勝を戦う母校・藤枝東の活躍を刺激に“2戦連発”を誓った。

 伝統の背番号「10」を背負うMF河井が、チームの窮地を救う。8強入りを懸けた仙台戦は、左足を負傷して離脱中のエースFW大前元紀(23)が不在。FW高木俊幸(22)は強行出場する見込みだが、先発は難しい状態だ。この日、冷たい雨が降る中で最終調整に励んだ河井は「出場できない選手のことを考えていてもしょうがないし、いなかったことを負けた理由にされたくない。絶対に勝ちたい」と語気を強めた。

 過去のデータが河井を後押しする。5月25日のリーグ仙台戦の後半4分。MF竹内涼(22)からの右クロスをダイビングヘッドで合わせてプロ2年目で初得点をマークした。チームとしても仙台戦は03年の引き分けから公式戦8試合で6勝2分け。さらにホーム日本平では4連勝中と相性は抜群だ。河井自身も「個人的にも点を取れているし、悪いイメージは全くない。前回と同じようにゴール前に積極的に入っていけば、必ずチャンスは作れる」と頭に残るイメージを口にした。

 今日16日には高校選手権県大会の決勝も行われ、母校の藤枝東が5年ぶりの全国切符を懸けて戦う。河井は「ここまでの試合は見ていないけど、結果は常に気にしている。いい刺激になっているし、自分も負けられない。ゴールに絡むプレーをしたいですね」と活躍を誓った。同じ国立を目指す後輩たちの活躍も刺激にゴールを目指す。【前田和哉】