来季J1に復帰するJ2G大阪が、沖縄本島で地獄の合宿を張ることが2日、決まった。昇格1年目から優勝争いに参戦するために、例年より約半月も早い1月16日に沖縄・中城村(なかぐすくそん)でキャンプを実施する。この日は大阪・万博練習場で今季の納会を開き、年末年始の長期オフに突入。就任2年目となる長谷川健太監督(48)はオフの体作りを厳命した。

 青い海、白い雲。南国ムード漂う沖縄本島で、G大阪が初めて合宿を張ることが決まった。セホーン&呂比須体制で臨んだ12年に石垣島合宿を行ったことはあるが、本島は初めて。場所は海に面した中城村吉の浦公園ごさまる陸上競技場。南国での楽しいキャンプに浮かれ気分にならないよう、この日の納会を最後に長期間のオフに突入する選手に、長谷川監督はけん制球を投げかけた。

 「明日から1カ月半も丸々と休んだら、体がどうなるかは分かっているだろう。(沖縄合宿で)出遅れると開幕に響く。(初日の)16日からボールを使った練習を始める。しっかりと、やれる体作りを(オフの間に)してほしい」

 チームは1月15日に必勝祈願を行い、翌16日に沖縄入りする。指揮官は到着早々、初日からボールを使用した実戦練習を計画。確かにオフ期間中に遊びほうけていては体がついていかない。仮に脱落すれば、開幕戦出場が消える可能性もある。過酷合宿に耐えるため、この日はフィジカルコーチから、オフ期間中の体作りの指示も出た。

 沖縄合宿は12日間の予定で、同27日には帰阪。数日間の休養をはさみ、2月初旬からは例年通り宮崎県綾町で2次合宿を張る。就任2年目となる来季について、長谷川監督は「目標はあるが、まだ言う段階ではない」と、あえて口を閉ざした。それでも期待されるのは昇格1年目からの優勝争い参戦だ。目標を達成するためにも“地獄キャンプ”で体を鍛え上げる。【益子浩一】

 ◆沖縄県中頭郡中城村

 1908年(明41)誕生。本島中部の東海岸に位置し、宜野湾市に隣接。那覇空港から車で30~45分。人口1万8789人。歌手普天間かおり、元ボクシング世界王者浜田剛史らの出身地。