宮崎キャンプ中の仙台は19日、同市内でC大阪と45分2本の練習試合を行った。仙台は主力組に2本合計1-4で敗れたが、ルーキーのDF二見宏志(21)が左サイドバックで初の90分フル出場。タレント集団相手にも強気のプレーで大器の片りんを見せた。

 強心臓ルーキーが、柿谷、山口ら日本代表擁するJ1相手に通用することを証明した。開始早々にC大阪FW杉本のヒジが顔面に入り、鼻血を出すアクシデントも関係なし。「(出身の阪南大は)同じ関西やから、セレッソとはよく練習試合をした。いつもの人たちという感じ」と臆することなくぶつかって行った。攻撃面でも果敢なオーバーラップでチャンスを演出。アーノルド監督(50)も「グッドボーイ」を連発した。

 試合では年齢も関係ない。この日の先発メンバー最年少でも「カク、こっちだ!」「ヨンギ、もっと寄せろ!」と角田、梁ら先輩に対しても声を張り上げた。監督の「思い切ってやれ」との指示通りに持ち味の激しいプレーを見せたが、残り20分でチーム全体の足が止まって計4失点。「手応えもあったけど、やられすぎです」と悔しさをにじませた。

 今季初の90分の試合で、2本目の途中までは来週ACL初戦を控える仕上がり早のチームと互角の戦いを見せた。「コンパクトな陣形を保って組織で守る」というキャンプの成果も発揮したが、結果は同じJ1相手に大敗。角田は「ゲームの進め方が問題。前半からあれだけ(積極的に)いけば足が止まるのは必然だし、セレッソはわかってた。プレシーズンだととらえてはいけない」と危機感を募らせた。ルーキー二見の奮闘は明るい材料だが、開幕まで解決すべき課題は多く残されている。【鹿野雄太】