G大阪の日本代表MF遠藤保仁(34)が“浦和キラー”として開幕弾を決める。J1は今日1日に開幕し、各地で7試合を行う。2年ぶりにJ1復帰を果たしたG大阪は、本拠地万博に浦和を迎える。遠藤は浦和戦ではチーム歴代1位となる6得点を挙げ、不敗神話を誇る。今季もFWに近い位置でプレーするだけに求められるのはゴール。FW宇佐美が故障で長期離脱中だけに、34歳のベテランが大車輪の活躍を目指す。

 遠藤が開幕弾でG大阪を勝利へ導く。2月28日は万博練習場で開幕浦和戦へ向けた非公開調整に臨んだ。主将は「よりゴールやアシストができたらいいし、開幕から得点できれば一番いい」と意気込んだ。

 G大阪の浦和戦はここまで計66得点。遠藤はうち6得点を決めており、歴代トップの成績を持つ“浦和キラー”だ。京都から01年に移籍して14年目となるため「長くやっているから」と冷静に受け止める。対戦成績は19勝8分け17敗とほぼ互角だが、遠藤が決めれば5勝1分けと不敗神話を誇る。

 開幕戦でもキーマンだった。01年から13年まで開幕戦全試合フル出場。11年はC大阪との大阪ダービーで決勝弾、昨季J2での京都との関西ダービーでは同点弾を披露し、開幕戦引き分け以上に貢献した。「点に絡まなきゃいけないと思っているし、常にゴールへの意識はある。その意識は高くなければいけない」と自らを奮い立たせた。

 昨年は前線でコンビを組んだ宇佐美が、2月19日の練習中に左足を負傷し全治2カ月の長期離脱を強いられた。代わって先発に入る佐藤はポストプレーが特長で、こぼれ球や細かいパス交換から遠藤が得点機に顔を出す機会は必ずある。「(佐藤は)ゴール前で体を張ってくれる。周りが重要になるので、うまく使いながらより多くのチャンスを作り出せれば」。

 主将として仲間からの信頼も厚く、DF加地は「いくら後ろで回していても前で崩せないと意味がない。相手の嫌がるところでボールを受けてくれる」。長谷川監督が「何ができて何ができないのかが見えてくる1つの物差し。いいスタートが切れればいい」という開幕戦。遠藤のゴールで2年ぶりのJ1再出発を勝利で飾りたい。【辻敦子】

 ◆G大阪遠藤の浦和戦での得点

 計6得点(ホーム4点、アウェー2点)でクラブでは歴代1位。2位はFW松波正信の5点。