ガンバのサッカーは知り尽くしている。明日15日にホームで迎え撃つG大阪から今季加入した仙台MF武井択也(28)が、13日の紅白戦1本目に主力組の守備的MFに入った。前節鹿島戦でMF富田とダブルボランチを組んだDF鎌田が前日12日の練習中に接触プレーで痛めた箇所に腫れがあり、大事を取って練習を回避。移籍後初先発が古巣戦になる可能性が浮上した背番号27は「チーム状況が良くないので、必然的に気持ちが入る」と連敗脱出へ強い決意を口にした。

 強力攻撃陣の中で積んだ経験を生かした打開策がある。G大阪での昨季は紅白戦などで日本代表MF遠藤ら主力組と“対戦”する機会が多く「中央でボールを回されたほうがプレスをかけにくい」と実感した。今季の仙台はサイド中心の攻撃が機能しておらず、開幕2試合でFKからの1点のみ。「縦パスを怖がってはダメ。横に出しててもゴールは入らない」と話す武井が得意とする中央からの進入が、得点力不足解消につながる可能性は十分だ。

 G大阪の主力は大きく変わっておらず、プレースタイルや弱点を熟知しているのも心強い。新天地での開幕2戦はベンチスタートだっただけに、元同僚からは「(試合に)出れんのか?

 とかメールは来てますね」と宣戦布告?

 も受けている。6年間在籍した古巣との初対戦を心待ちにしながらも、定位置奪取と初勝利のために負けるわけにはいかない。【鹿野雄太】