加地を見習え-。G大阪長谷川健太監督(48)は19日、万博練習場での非公開練習で緊急訓示した。17日東京戦は開始わずか3分で2失点。集中力を欠いた、あまりにもふがいない姿に指揮官は、元日本代表で現在は負傷離脱中の副主将、DF加地亮(34)を引き合いに出して注意を促した。

 「普段の習慣が試合に出る。加地は(午前10時から練習の場合)朝7時に来て体幹トレーニングをしている。そこまでの準備をしろとは言わない。でも、ぎりぎりに来て何となく練習ということを繰り返していると習慣は変わらない」

 前節の失点と練習場へ来る時間とは直接関係がないとはいえ、長谷川監督はプロとしての心構えを問いたかったようだ。降格圏となる16位に落ち、W杯による中断中は意識改革が必要になる。失敗すれば1年で再びJ2降格の危険性が増してくる。

 前節の敗戦後、ある選手は「2連勝していたこともあって、相手を甘く見過ぎた部分があった」と慢心を認めた。同じ失敗を繰り返さないためにも「練習でグラウンドに出た瞬間から、試合と一緒と思ってやるように」と長谷川監督。元Jリーグ王者の完全復活は、まだ時間がかかりそうだ。【辻敦子】