<天皇杯:清水5-0びわこ成蹊スポーツ大>◇12日◇2回戦◇アイスタ

 清水はびわこ成蹊スポーツ大を下し、順当に3回戦にコマを進めた。清水は、序盤は格下相手に苦戦も後半13分にMF杉山浩太(29)が挙げた先制点をきっかけに、攻撃陣が爆発、大量5得点を挙げた。

 苦戦のチームを救ったのは、主将の一撃だった。後半13分、FW高木俊幸(23)の右CKにMF杉山が反応。頭で合わせたシュートは、相手DFに触られながらもゴールの中に転がった。この先制点をきっかけに、ようやくスイッチオン。清水のゴールショーが始まった。

 同36分にMF村田和哉(25)の折り返しにFW大前元紀(24)が合わせて追加点。同38分には大前が獲得したPKを、FWノバコビッチ(35)が冷静にゴール左に決めて勝負あり。最後は同43分に高木俊、ロスタイムには弟のMF高木善朗(21)が続き、加入後初となる“兄弟共演弾”も飛び出した。

 ただ、試合後の選手に笑顔は少なかった。後半11分にカウンターからDFヤコビッチ(28)の背後を突かれてピンチを招くなど、アマチュアを相手に何度も決定機を作られた。チーム戦術の前線からの守備でも、意図的にボール奪った場面は圧倒的に少なかった。

 MF杉山は「前線からのプレス、攻撃面でも連動性が足りない。細かい部分から確認していかないといけない」と反省を口にし、19日のリーグ再開川崎F戦に視線を向けた。【前田和哉】