<J1:川崎F5-4C大阪>◇第20節◇16日◇等々力

 川崎F・FW小林悠(26)が2得点の活躍で、C大阪との撃ち合いを制した。0-1の前半10分、FW大久保嘉人(32)の縦パスに抜け出し、左足で同点弾。「コースに動かすイメージがよかった」。15日に長女が生まれたDF実藤へお祝いのゆりかごダンスを披露すると、その勢いはさらに増した。

 相手の猛攻を受け、1点差に迫られて迎えた後半36分には、CKのこぼれ球に反応。得点ランク3位に浮上する今季9得点目で突き放した。「難しい試合だけど、勝てたことはよかった」と胸をなで下ろした。

 J1通算100試合を達成した先月19日は、4月に生まれた長男結翔(ゆいと)くんの生後100日だった。自ら祝砲で花を添え、自宅ではタイを食べてお祝い。だが、以後4試合連続で無得点。「最近、点が取れていなかったので、すごく欲しかった。憲剛さん(MF中村)から『おなかすいてるね~!』と言われちゃいました」と照れた。ゴールだけでなく、キレのある動きで前線を活性化。「嘉人さんからボールをかっさらったところもあった」と苦笑いした。

 4月上旬にはW杯ブラジル大会に向けたザックジャパンの日本代表候補合宿に初招集された。しかし、メンバー発表から2日後の練習中に左内転筋痛が悪化し、無念の辞退に終わった。この日はアギーレジャパンのモラス・フィジカルコーチが視察。「全然関係ない。チームのためにプレーするだけ」と謙虚だが、輝きを放つ26歳がアギーレ監督の目に留まっても不思議ではない。【桑原亮】