<天皇杯:磐田5-0奈良クラブ>◇3回戦◇20日◇ヤマハ

 J2磐田はFWポポ(35)の2ゴールなどで奈良クラブに圧勝した。

 意地の5発だった。相手は今大会でJ3福島、J1仙台を連破。J2の磐田からも白星を挙げ「J全カテゴリー制圧」を狙っていた。序盤はお互い攻めあぐねる一進一退の展開も、前半19分、ジュビロのゴールラッシュの幕が開いた。MF小林祐希(22)のシュートのこぼれ球をポポが押し込み先制。その後もFW山崎亮平(25)のヘッド弾とPKなどで4得点。後半も途中出場のMF松井大輔(33)のクロスをDF宮崎智彦(27)が押し込み今季最多の5発で奈良クラブの野望を打ち砕いた。

 磐田は前節富山戦から先発5人を入れ替え、今季初の3バックシステムで臨んだ。3バックはDF森下俊(28)藤田義明(31)木下高彰(21)が務め、背後のスペースを突かれる危ない場面もあったがゴールは割らせなかった。リーグ戦で失点の多さが課題だった。格下の相手とはいえ、6月28日の20節山形戦以来、約2カ月ぶりに完封勝利を挙げた。2得点の山崎は「1点目は(森下)俊君がいいボールを上げてくれてフリーで合わせるだけだった」と振り返り「ふがいない試合が続いているので、個人としてもチームとしても修正しながらやっていきたい」。気持ちは24日の首位湘南戦に向かっていた。【岩田千代巳】