<J1:清水0-3G大阪>◇第25節◇23日◇アイスタ

 清水はホームでG大阪に完敗し、今季2度目の3連敗を喫した。かつて清水三羽がらす、清水の選手として地元を沸かせた長谷川健太監督との初対戦に敗れた大榎克己監督(49)は「言い訳をするつもりはない。勝ち点を取れず申し訳ない」と肩を落とした。

 今の清水にとっては当然の結果だった。前半21分。ドリブルでカットインしてきたFW宇佐美に対して2人で対応したが、つぶしきれない。パスを受けにきたFW佐藤への対応も遅れると、ワンツーで抜け出されてネットを揺らされた。

 人数はそろっていても守りきれない-。前節神戸戦に続き、またしても「寄せの甘さ」を露呈。痛すぎる先制点でプランは崩壊した。一時は押し込む場面もあったが、ここ10試合で7完封と堅守を見せるG大阪守備陣を最後まで崩せず。逆に、終了間際に2点を追加されて散った。

 6戦勝ち無しで順位は15位に後退。今後は大宮、C大阪と残留争いの渦中にあるチームとの直接対決が続く。前向きな要素は、前線から積極的にボールを奪いに行った時間帯は主導権を握ったこと。指揮官は「できた部分を続けていくしかない」。今は、泥沼の中でつかんだこの手応えを全力で勝ち点3につなげていくしかない。【前田和哉】