J2札幌のMF荒野拓馬(21)が、今日15日の福岡戦での21戦ぶり得点を誓った。負ければプレーオフ(PO)進出が絶たれ後がない状況。勝てば他チームの結果で、河合と小野の2人が復帰する最終戦に可能性が残る。リオ五輪世代の成長株は「まず僕らで勝ち残り、(河合)竜二さん、(小野)伸二さんたちと一緒に最終戦でのPO進出を決めたい」と意欲を見せた。

 河合と小野は前日13日に合流も、バルバリッチ監督の判断で、復帰は最終磐田戦に先延ばしとなった。出たくても出られないもどかしさを、荒野は十分理解している。雪の中での練習となった14日の練習後は、何度も河合に雪の球をぶつけられた。無言のゲキに「ここで点を決めて、可能性がある中で竜二さんたちが出られるようにしたい」と気を引き締めた。

 DF奈良竜樹(21)も「竜二さんがいないから結果が出ないというのではいけない。ここは僕らが頑張らないと」と2戦ぶりの完封を誓った。まだJ1をあきらめてはいない。U-21コンビで踏ん張り、札幌のリーグ300勝を挙げ、ベテラン2人が融合する最終決戦に弾みをつける。【永野高輔】

 ◆札幌のPO圏争いの行方

 第41節で札幌が福岡に敗れた場合、最大勝ち点が60にとどまるため、勝ち点61の6位山形を抜けなくなり、PO進出が消滅する。福岡に勝った場合(勝ち点61)、5位千葉(対富山)と6位山形(対磐田)が、そろって勝った場合以外は、最終節に持ち越し。引き分けの場合(勝ち点58)、6位山形引き分け以上か、7位大分勝利で、勝ち点62以上が6チーム以上となり、札幌の7位以下が確定する。