J2降格の危機に直面しているC大阪が26日、FW杉本健勇(22)が川崎Fから正式にオファーを受けていることを認めた。宮本強化本部長は「私たちの気持ちは伝えてある」と話し、全力で慰留に努める方針だ。今季30試合5得点、成長株の杉本は「残留することが第1なんで、オファーとかは気にせずに目の前の試合に集中するだけ」と話すにとどめた。交渉次第では退団の可能性はある。

 さらに主力組では杉本と同じ下部組織出身のDF扇原貴宏(23)が神戸から、DF丸橋祐介(24)が鹿島から正式にオファーを受けている。仮にJ2に降格すると、W杯ブラジル大会日本代表の山口蛍(24)や、19歳のエース候補FW南野拓実ら主力組の大量流出の危険性もある。

 次節敗れれば降格、勝利しても14位仙台と15位清水が残り2試合で1勝でも挙げれば降格が決定する。危機的状況に宮本氏は「(選手は)追い剥ぎ状態。オファーは殺到している」と頭を抱えた。

 現在はJ1残留に向けて全力を注ぐ選手たちだが、今後の決断に注目が集まる。選手の正式な契約交渉は12月6日の最終節後の予定。【小杉舞】