J2札幌が、熊本合宿中の2月22日にホーム開幕戦(3月15日、札幌ドーム)で対戦する長崎と練習試合を行うことが29日、決まった。今季初の同カテゴリー同士の実戦となる。開幕2週間前の“前哨戦”でチームの仕上がり具合をチェックし、本番に向けた課題修正につなげる。開幕直前の3月1日に、今季J2昇格の金沢と非公開で練習試合を行うことも決まった。

 キャンプ中盤の“中間テストマッチ”は、ホーム開幕戦の相手、長崎と行う。札幌としては3月15日の直接対決を前に、データ収集と戦力見極めを兼ねた実戦となる。バルバリッチ監督は「チームとしてのやるべきことを、しっかりやること。直接対決も近く、お互い手の内を見せないかもしれないが、札幌としてはブレずにやるだけ」と淡々と話した。

 あくまで練習試合だが、結果を出せば、士気が高まるのは確か。MF小野伸二(35)は「やることをやって、結果が出れば自信につながるよね」と言った。昨年もホーム開幕戦で戦う山形と熊本合宿中に前哨戦を行い、守備のほころびから0-2で敗れた。苦手意識を払拭できず、公式戦も1分け1敗だった。長崎には昨季2戦2勝と相性はいい。開幕2週間前に、さらにレベルアップしたチーム力を見せつけ、相手にプレッシャーを与える。

 昨季チーム得点王のFW都倉は「お互いのコンディションもあるが、やるからには勝ちたい。相手選手の特長も分かる。いろいろ考えてやりたい」と狙いを話した。長崎戦の前に4試合ある。バルバリッチ監督が植え付けた昨季のベースがあるだけに、5戦目にはチームの形もある程度、見えてくる。ナザリト、稲本ら新加入選手で進化した力を、同じJ2相手に推し量る。

 「結果に一喜一憂する必要はないが、私たちは一丸となって勝つためにトレーニングしていく」と指揮官。昨季の開幕前6試合は3分け3敗、開幕後も安定した力を発揮できなかった。練習試合でも結果にこだわることで、自信を積み重ねていく。【永野高輔】