出足はOK!

 J2札幌に新加入のMF稲本潤一(35)が1日、初日から7日間フルメニュー消化で、沖縄合宿の第1クールを終えた。フィジカルトレーニングだけでなく、早くも戦術練習にも参加。今日2日のオフを挟み、明日3日から第2クールに入る。「気持ちいい疲れ。チームのやり方も何となく分かってきた」と手応えを口にした。

 稲本が、ブレーキひとつかけることなく、スムーズに合宿1週目を終えた。「久しぶりにハードな練習だったので疲れはあるけど、すごくいいトレーニングができている」。キャンプイン時に比べると、少しひげが伸びたが、くたびれた感じはない。既に菊岡、ニウド、福森が離脱も、35歳の元日本代表は、ケガなく順調に走りだした。

 チームにとっても幸先いい第1クールとなった。10年に加入したFW中山は、自主トレ中に右足内転筋付着部炎を発症し、グアム1次合宿は終盤まで合流できなかった。昨夏、途中加入のMF小野も、オフ期間が短かったため、最初は2週間の別メニュー調整からスタートした。札幌3人目のW杯経験者の稲本は、初めて合宿初日から全体練習を消化中。連係アップに向け6週間、たっぷり時間をかけることが可能になる。

 バルバリッチ監督は早くも9対9や10対10の戦術練習に着手し、現在は、稲本を、3バック中央でチェックしている。DFラインから直接FWにボールを入れるタイミングや精度は健在で、指揮官は「イーナー、ナーイス!」と何度も声を出し評価。稲本も「いい時間を過ごしているし、チームにもなじめてきた。やり方も何となく分かってきた」と手応えを示した。

 ベテランだけに、負傷すれば回復に時間がかかる。まずはトラブルなく離陸に成功。ここから3月8日の開幕戦まで残り5週間、慎重かつストイックに、仕上げていく。【永野高輔】