仙台は鹿児島キャンプ7日目の1日、東海大熊本と今季初実戦となる練習試合(30+15分2セット)を行い、2-0で勝利した。神戸から新加入のMF杉浦恭平(26)は、2セット目から左サイドハーフで出場し2ゴールの活躍。激しい定位置争いの中、レギュラー入りへ大きくアピールした。

 2セット目開始から4分、杉浦が鮮やかなシュートで先制点を決めた。相手陣内でボールを奪ったMF奧埜からのパスを、一瞬の間をおいて左足で振り抜いた。「狙っていたし、前日から決めようと思っていた。うまくミートできてよかった」と初実戦で結果を出し、笑顔を見せた。

 大学生相手とはいえチームの今季“1号”と仙台加入後初ゴール。「あんなにうまくいくとは思っていなかったが、決まってうれしい」。キャンプ7日目にして初めて快晴となった鹿児島の青い空の下、アシストのMF奧埜と抱き合って喜んだ。

 定位置取りへ、持ち味も発揮した。同12分。またも奧埜からのスルーパスを、今度はダイレクトに流し込んで2点目。「顔を上げた瞬間にいいパスが来た。(奧埜に)感謝したい」。2列目からの飛び出しを武器とする26歳は「自分の持ち味や、できることをわかってもらえたと思う」と新天地での活躍に手応えをつかんだ様子だった。

 渡辺監督からも「飛び出しが得意と聞いていたが、その通りのプレーをしてくれた」と評価された。キャンプ中、毎日テレビ電話しているという1歳の愛息にも「良い報告ができる」。入団会見から「結果で示す」と言い続けてきた杉浦が、有言実行で開幕スタメン入りを大きくアピールした。【成田光季】