清水は16日、11日間の鹿児島キャンプを打ち上げた。最終日は午前練習のみだったが、30分ハーフの紅白戦で攻守の動きを確認。キャンプ中はJクラブ相手に3戦全敗と結果を残せず守備面にも課題を残したが、90分間走りきる体力面では成長を見せた。帰静したイレブンは明日18日から練習を再開し、22日に甲府とのプレシーズンマッチに臨む。

 収穫と課題が見えた11日間だった。清水はキャンプ最終日に主力組と控え組を分けて紅白戦を実施。獲得予定のFWピーターウタカ(31)とFWミッチェルデューク(24)も入り、攻守の動きを入念に確認した。本番さながらの激しいプレーもあり、緊張感ある雰囲気で最後の練習は終了。監督として初めてのキャンプを終えた大榎克己監督(49)は「結果は出なかったが、チームの雰囲気や練習への取り組み方には満足している」と充実した表情を見せた。

 キャンプ中に行われたニューイヤー杯では浦和とJ2磐田、熊本と対戦し、3戦全敗。特に守備面では3試合で8失点と課題を残した。ボールを奪いに行く際にチームが連動して動くシーンが少なく、セットプレーでの守備も不安定だ。

 一方で、始動から続けてきたスタミナ強化は徐々に成果として表れている。後半も運動量が落ちることなく走りきれる選手も多くなった。MF本田拓也主将(29)は「守備は絶対に修正しなければいけない。キャンプで何もないより、課題が出たことが収穫」と前向きに話した。

 チームは1日のオフを挟み、明日18日に練習を再開する。甲府とのプレシーズンマッチも控えており、今後は開幕を見据えてメンバーを固定しながらチーム作りを進めていくという。大榎監督は「帰ってからは最終の準備をしていきたい」と、総仕上げに入る構えを示した。【神谷亮磨】