ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなど様々なSNSが普及している昨今、ブンデスリーガ観戦思い出の写真は、すぐにでもそれらにアップしたいところである。ところがサッカースタジアムは数万人以上が一度に集まる場所であるため、「インターネットに接続できない!」なんてことも、そう珍しくはない。

 そんな中、携帯電話サービス専門サイト「sparmag」が、各スタジアムの通信インフラを調査。その結果をまとめていたので、以下に紹介していきたい。

 ドイツにおける携帯電話通信事業の大手3社(ドイツ・テレコム、Vodafone、O2/E-Plus)すべてのLTE通信が普段と変わらず可能なのは、アリアンツ・アレーナ(Bミュンヘン)、コファス・アレーナ(マインツ)、メルセデスベンツ・アレーナ(シュツットガルト)、フォルクスパーク・シュタディオン(ハンブルガーSV)の4つ。これらの場所では、ほぼすべてのファンが、自前のデータ通信を不自由なく使えるということになる。

 そしてスタジアムに設置されているWi-Fiサービスが利用できるのは7カ所。アリアンツ・アレーナ、バイ・アレーナ(レバークーゼン)、オリンピア・シュタディオン(ヘルタ・ベルリン)、ラインエネルギー・シュタディオン(ケルン)、ジグナル・イドゥナ・パーク(ドルトムント)、フェルティンス・アレーナ(シャルケ)、ビアゾル・ラインネッカー・アレーナ(ホッフェンハイム)だった。

 しかしこのうち、スタジアムのいたるところで無条件のWi-Fi接続が可能なのは、中国の「HUAWEI」がスポンサーになっているドルトムント、地元通信会社「NetCologne」と提携しているケルンの2クラブだけ。Bミュンヘン、シャルケ、レバークーゼンの3チームでは、クラブ公式アプリをダウンロードし、それを経由すればWi-Fi接続が可能となっており、ヘルタとホッフェンハイムはVIPだけが同サービスを利用できるという。

 ちなみに、アウディ・スポーツパーク(インゴルシュタット)とベーザー・シュタディオン(ブレーメン)の2カ所は、Wi-Fiサービスがないだけでなく、大手3社のうち「ドイツ・テレコム」の1社のみLTE通信が可能で、残りの2社は同通信に制限あり。そしてボルシアパーク(ボルシアMG)も無料インターネットサービスは設置されておらず、「O2/E-Plus」のみLTE通信が可能とのこと。この3カ所は、ブンデスリーガ全18クラブの中で最も通信インフラが整ってないことになる。

 ただし、現在インフラが整備されているスタジアムも、ほんの数年前までは、「ネットも電話もつながりにくい」なんてことはザラにあった。日進月歩の勢いで進化しているIT業界なだけに、2~3年後にはブンデスリーガ全クラブの本拠地で「無料のWi-Fi接続が可能」なんてことになっているかもしれない。