FIFAランキング7位のポルトガルが、FWクリスティアノ・ロナルド(31=Rマドリード)のゴールなどで、同1位のベルギーに2-1で競り勝った。

 この試合は本来ブリュッセルで行われる予定だったが、ベルギーで同時テロが起きたため、ポルトガル中部の都市レイリアで代替開催されることになった。試合前に両チームの選手が黙とうをささげ、客席には「ブリュッセルを愛している」の横断幕が掲げられた。

 主導権を握ったのはホームのポルトガルだった。主力のMFアザール(ボルシアMG)DFコンパニ(マンチェスターC)らを故障で欠くベルギーに対し、序盤から押し込む。すると前半20分、ペナルティーエリア左45度でボールを受けたFWナニ(フェネルバフチェ)が、右足でGKクルトワ(チェルシー)の左脇を射抜いて先制。同40分には、MFジョアンマリオ(スポルティング)の左クロスに飛び込んだロナルドが頭で流し込み、リードを広げた。ロナルドの代表通算56得点目となった。

 国民のために勝利がほしいベルギーもあきらめない。後半17分、FWロメル・ルカク(エバートン)が同点ヘッドを決める。左サイドから、弟のDFジョルダン・ルカク(オーステンデ)が左クロスを上げたところに、息ぴったり飛び込んで頭を合わせた。1点差としたが、反撃もここまで。2-1で終了の笛が鳴り、ポルトガルがFIFAランク1位を相手に逃げ切った。