大会史上初の2連覇を目指したバルセロナ(スペイン)はFWリオネル・メッシ(28)の不調が響き、アウェーでAマドリード(スペイン)に0-2で敗れ、2試合合計2-3で敗退した。

 試合終了の笛が鳴ると、歓喜するAマドリードの選手たちを尻目に、大会初の2連覇を逃したバルセロナのメンバーは足早にピッチから立ち去った。欧州CLでは23試合ぶりの無得点試合。ルイスエンリケ監督は「何としても勝ち進んで(連覇へ)挑戦を続けたかった」と残念がった。

 ボール支配率は72%を記録した。試合を有利に進めながらも、堅守を誇る相手から得点を奪えなかった。1点を奪えば延長戦に持ち込めた後半ロスタイム。MFイニエスタのシュートがペナルティーエリア内で相手選手の手に当たったように見えたが、判定はエリア外。主審に猛抗議をするも判定は覆らず。このFKをメッシが狙ったが、枠をとらえられなかった。

 頼みのメッシが3月16日の欧州CLアーセナル戦を最後に、5試合連続の452分も得点がない。その間、チームも1勝1分け3敗。エースの不調がチームの成績に直結する。ルイスエンリケ監督は「世界のほかの監督なら、残りの2つのタイトルを手にできれば十分だ。だが、我々はもっと上を目指さなければならなかった」。王者にとっては大きな1敗となった。(山本孔一通信員)